再生不良性貧血は、血液を作っている骨髄のはたらきが低下することによって血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少してしまう病気です。
この3系統の血球のどれもが減少している状態を汎血球減少症といいます。
幹細胞自体の減少と幹細胞がうまく働けなくなることの2つの原因があります。
大量の放射線や特殊な化学物質を浴びることで、幹細胞自体が減ってしまうこともあります。
感染症の症状(発熱、のどの痛みなど)、血小板減少による出血傾向(皮下の点状出血斑、鼻出血、歯肉出血など)、赤血球減少による貧血症状が起こります。
軽症では、治療はほとんど必要ありません。
しかし、軽度から中等症、重症へと移行することもあるので、経過観察が必要になります。
中等症から重症の場合は、放っておけば死の危険性もあります。
この場合の治療としては、免疫抑制療法や骨髄移植が選択されます。
●再生不良性貧血とは?
どんな病気か
血液を産生している骨髄のはたらきが低下することによって起こります。
すべての血球の元になる幹細胞がはたらかなくなるので、前述の汎血球減少症を起こします。
●再生不良性貧血の原因は何か
大きく分けて2つの場合が考えられます。
ひとつは幹細胞自体が減少する場合、もうひとつは骨髄に幹細胞がうまくはたらけなくなるような(免疫的な)ブレーキがかかってしまう場合です。
幹細胞自体を減らすものとして、特殊な化学物質や大量の放射線が知られています。
●再生不良性貧血の治療法
検査と診断
骨髄穿刺(針を刺して採取する)によって血球の低形成が確かめられ、末梢血検査で汎血球減少があれば診断がつきます。
●再生不良性貧血の治療の方法
軽症では治療を必要としないことがほとんどです。
しかし、診断時には軽症でも数年間に中等症、重症に悪化することもあるので、経過の観察は必須です。
中等症から重症の場合は、治療を行わなければ致死的な経過をとります。
骨髄移植とは、患児の骨髄をいったん破壊し、そこに健常なドナーの骨髄幹細胞を移植し育ってもらおうというもので、免疫抑制療法というのは幹細胞をはたらけない状態にしているブレーキを免疫抑制薬を使ってはずそうというものです。
●再生不良性貧血で処方されるお薬
シクロスポリンカプセル10mg「トーワ」[移植用][東和薬品株式会社] ※ジェネリック医薬品です。
お薬の形状(淡黄白色のカプセル剤、長径約8mm、短径約5mm)。リンパ球に特異的・可逆的な免疫抑制作用を示し、主にヘルパーT細胞の活性化を抑え、異常な免疫反応を抑えます。 通常、臓器移植(腎臓、...
プレロン錠1mg[大洋薬品工業株式会社]
お薬の形状(白色の片面1/2割線入り錠剤 直径6.5mm 厚さ2.7mm)。合成された副腎皮質ホルモン製剤です。副腎皮質ホルモンはもともと体内にあるホルモンの一種であり、抗炎症作用、抗アレルギー...
アマドラカプセル25mg[移植用][沢井製薬株式会社] ※ジェネリック医薬品です。
お薬の形状(白色〜淡黄白色のカプセル剤、長径10mm、短径6.8mm)。T細胞の受容たん白と結合することにより、ヘルパーT細胞の活性化を抑制し免疫抑制作用を示します。 通常、臓器移植(腎臓、肝臓...
プリモボラン錠5mg[バイエル薬品株式会社]
お薬の形状(白色の錠剤(直径7.0mm 厚さ2.7mm))。蛋白同化作用により、カルシウム、リン、窒素を貯留することにより、骨を丈夫にし、体力の著しい消耗状態を改善します。またヘモグロビン量、赤...
リカバリンカプセル250mg[旭化成ファーマ株式会社] ※ジェネリック医薬品です。
お薬の形状(橙色と淡黄色のカプセル剤、全長17.6mm)。種々の出血症状やアレルギーなどに関与するプラスミンの働きをおさえて、抗出血・抗アレルギー・抗炎症作用を示します。 通常、全身性の線溶亢進...
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